小さな嫉妬の代償

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体の上に乗られたままなのは 変わりなくて、やっぱり身動き取れない。 でも、やっと顔が見える位置になった。 宏実さんの顔を見ると、 眉間に皺を寄せて、唇を尖らせている。 怒ってる……とは少し違う。 ………もしかして、拗ねてる? 「 …?」 「 ……ねぇ、そのゲームおもしろい?」 「 えっ?…んっ、ぁ…待って」 待つ気など更々ないのだろう。 返事の代わりに、髪の毛を耳に掛けられて 今度は耳朶をはむっと唇で挟まれる。 唇だけでゆっくり扱かれると、 舐められるのとはまた違う快感がして。 ゾワゾワと鳥肌が立つような変な感覚。 抵抗しようとするが、 上から腕を押さえられていて動けない。
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