小さな嫉妬の代償

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宏実さんを見下ろす形で覆い被さる私の視線から逃げるように、落ち着かない様子で目を逸らした宏実さん。 そして……チラッとこちらを伺うように見た。 「……やめないで」 「っ…!」 いつもみたいに、照れて何も言ってくれないと予想していたのに。予想に反して、宏実さんは、蕩けて潤んだ瞳で、私を見上げて続きを強請った。 ……優しくとか、制御しなきゃとか思ってたけど、こんな色気に当てられたら、もう無理だ。我慢なんて出来ない。 「……宏実さんが、悪いんですからね」 「……へ?………っ!」 低い声で言うと、宏実さんのシャツに手を掛け、するりと脱がせた。
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