君と2度目の恋をしよう

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* 明日、どうも世界が終わるらしい。 7月7日。七夕。織姫と彦星が、1年に1度だけ天の川で会える日。 そもそも7って、割と縁起の良い方の数字じゃなかったっけ? 新聞もテレビもネットも、どうしたって、世界が終わると言っている。 頭の良い学者さんも、政府の偉いオジサン達も、学校の先生も、親も友達も皆、明日でこの世界が消滅して無くなるって。 泣いたり喚いたりってことは、特になく。 意外なくらいに、この世の中は落ち着いている方だ。 まぁ、それもその筈。 それは5年前から分かっている、どうしようもなく揺るぎない事実だから。 一周まわって、今は皆落ち着いているって感じなのかな。 地球が石ころくらいに思えるくらいの、それはそれは大きな隕石が、明日の晩に衝突するんだとか。 実感なんて、正直あまりない。 ないから、今日も一握りくらいしか先生や生徒が登校してないだろう高校にも、真面目に行ってみたりする。 間城朱里。17歳。 どこにでもいる系の普通女子。 世界が無くなってしまう前に、どうせならばやっておきたいことがある。
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