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「男の子みたいですよね? でも私、自分のこの名前は気に入ってるんです」
「めっちゃいいやん!」
ありそうでなかった名前だが、塔太郎は諸手を挙げて賛同した。
「だって、大文字山の大なんやろ?」
「よく分かりましたね?」
「京都人やからな。二条のお姫様に大の字つけるんやったら、それしかないわ」
塔太郎もまたニヤリと笑って、チラシの五重塔と舞妓のイラストの横に、大文字山を付け加えた。
「ほんなら、これでめでたく三人目! ありがとう!これからもよろしく!」
「はい……あんまり愛想よくないですけど、よろしくお願いします」
彼女は、塔太郎と玉木に小さくお辞儀をした。京都大好きクラブ、新メンバーの誕生である。
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