第1限目 異端にして最弱

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この学園は6年制の軍学校で【ギフト】を貰ったと診断された者だけが入学できる。能力は15~16歳の間に発現する為、1年次は能力の発現有り無しに関わらず学園内での使用を禁止され能力の知識、使い方等を座学で習う事となる。そして、2年次からは年に1回検査を行い戦闘訓練などを行っていく。検査の内容は学力と能力。最初の検査で自分の能力を知らないものは知ることができる。 「では、このカプセルに入ってください。入りましたら、強制的に能力が発動されますので冷静にお願いします」 言われるままカプセルの中に入った。 カプセルの中は少し冷たく、だが密閉された空間は少しだけ落ち着いた。 途端、ピリッとした感覚が体に伝わる。 能力はランクに分けられA~Dで表される。ランクAは能力自体が強力で活躍の場が多く重宝されるものや貴重な能力。ランクBはランクAほどではないものの活躍の場が多く重宝されるもの。ランクCは活躍の場が限られているもの。それ以外がランクDとなる。 「お疲れ様です」 気づくと検査は終わっていた。 「あなたの能力はこちらに記入しておきましたので…自分の教室に行ってください」 「分かりました」 検査官から診断書を受け取り、扉を開け外にでる。 廊下に出て扉を閉めると「はぁ」とため息をつき診断書を確認した。 氏名:桐生(きりゅう) 正也(せいや) 年齢:16 ギフトランク:D 能力名:領域 クラス:D組 ―― ―――― 能力名【領域】か……なんだよそれ。 診断書にはギフトランク、能力名、学力と能力を考慮したクラス、そして、1年次の成績が記されている。 続けざまにため息をつき僕は教室のある方へ歩き出す。     
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