あなたと過した時間

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10年前、俺は市内の保育園に通っていた。俺はいつも…1人で過ごしていた。 「マジカルレンジャーごっこしようぜ!おれマジカルレッドな!」 「じゃあ、俺はブルー!!」 レンジャーごっこをして楽しむ男の子達。 「おままごとやろうー!私がお姉ちゃんね!」 「えー、私もお姉ちゃんがいいー!」 「私お母さんやるー!」 ままごとをして楽しむ女の子達。正直、俺は人との関わりは苦手だった。だから、あえて輪の中には入っていかなかった。 「輝君、いっつも1人でいるけどさ…たまには、みんなと一緒に遊ぼうよ。」 先生はいつもいつも、みんなと遊ぼう、楽しいよ?など言っていた。特に、山城先生が毎日うざったいくらいに言ってきた。俺は山城先生が嫌いだった。なぜなら…… 「俺…1人がいいから、やだ。」 「……は?ふざけんじゃねぇぞ?こっち来い。」 そう言われて毎回、道具部屋に連れていかれた。彼女の狙いは、体罰。俺が毎日のように自分勝手はことばかり言っていたのが悪いが、体罰されるとは思ってもみなかった。 「子どもだからって何でも許されるわけじゃないのよ!?いい加減にしなさい!」 「……っ!」 腹部を思いっきり殴られたり、顔を殴られたりした。最初は辛かったけど毎日のように体罰を受けられ、大分慣れてきた。痛いけど、何とか耐えれるようになった。 「はぁ…本当に、こいつの親は何て教育をしてるのかしら。」 そう言って、山城先生は道具部屋を出ていった。俺は手足を拘束されていて、口もガムテープで塞がれているから助けを呼ぼうとしても逃げようとしても無駄だった。親が迎えに来たら、派手に転んでと嘘をついていた。他の先生方はこのことについて気づいていたが、山城先生は園内のボスなので見て見ぬふりをしていた。もう…どうでもいいや……。誰も俺なんか助けてなんてくれない……。そう思っていた。 次の日、俺は母親と一緒に保育園に行った。 「山城先生、おはようございます。今日もこの子をよろしくお願いします。」 「おはようございます。もちろん、任せてください。」 母親と山城先生が少し会話をしたあと、母親は仕事に行った。 「また私に下手な口聞いたら、殺すぞ?」 小声でそう言われた。そしてみんなの輪の中に入れさせられ、朝の時間が始まった。 「えー突然ですが、みなさんに新しいお友達が増えますよー。颯真君、こっちに来て。」 そう言われドアが開き1人の先生が男の子を連れて来た。
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