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そらね
目を開け、仄かに点る携帯電話のディスプレイを眺める。
──そうか、もう十二月になるんだ。
辺りは真っ暗で、夜の訪れは明確だっただろうに、私はそれすら気付いていなかった。
夕暮れ時から、そんなに経つんだ。
何も考えないように努めてから、結構な時間が経過していた。
ああ、今日はこんなに寒かったんだっけ。
身震いした事をきっかけに、ぼんやりした頭でふとそんな事を考える。
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