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とりあえず、この世界の調査と言うことであれば、決して他人にバレてしまってはまずい。この世界に溶け込まなくてはいけない。どうしたものか。以前下界に来たときのような失態は許されない。......と、あんなことは思い出したくない。
試行錯誤の挙げ句、奇妙な教育機関に溶け込むことにした。名前は 《人生向上機関 英雄門》 中身は多分名前の通りだろう。人生を良くするのだ。主に十五~十八歳の少年少女が通っているとか。
なぜそんなとこかというと神は年はとっても見た目は変わらないため、この世界の若者にしか見えなかったのだ。
それにしても後輩も大喜びである。英雄門えいゆうもんなんてものに入ることになったらはしゃぎたくなるのもわからんでもない。
そして今は籠手の中に入っていた小銭で服を調達した後、丁度よくやっていた英雄門の入学式に紛れている。
入学式に紛れることは造作もない。名簿をこっそり入手し、俺と沙喜の名前を書き込めばいいだけのこと。地上の魔法でもこの程度のことならできる。
あまりこの英雄門の事は調べなかったがこれからで良いだろう。
にしても............この世界の若者はこんな苦痛をよく我慢して直立不動でいられるな。話が長すぎて疲れる。
これも神の力を失ったが故の影響か。
「......であるからして、......」
本当に長い............。
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