第2話 これ、誰?

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 しかし、それにしては昨日以前の記憶がありありと残っているのが不思議……ああっ! そうだ、あのメールに返信しなきゃいけなかったんだ!! 「あ、そうだ。忘れていた。どこかにネットに繋がった端末はないか?」 「「……?」」  なんだろう。反応がおかしい。 「急ぐんだ、メールの返事だけでもさせて欲しい。プロバイダはどこでもかまわないから」  相手のメアドはネットで調べれば分かるだろう。とりあえず、グーグルにアカウントがあるからそこにアクセスすればメールが使える。返事だけでも早めにしておきたい。せっかく来たチャンスなのだ。 「「「………???」」」  返事がない? なんか言えよ、こっちは急いでんだぞ。 「これ、ほんとにユウか?」 「何を言っているのかさっぱりわからん」 「酒飲むには早すぎたんじゃないか」 「だけど、ウイルをたった1杯飲んだだけですよ?」 「ウイルだったのか。あんなもん酒のうちには入らんだろうに」  たくさん言いやがって。飲んだのはVSOPだっつーの。なんだよウイルって。聞いたことねぇよ、新種の病気か。  ここで、俺はふと真横にあった壁掛けの鏡を見た。そこには、ここにいる皆が映っている。しかし、俺だけがいない。  いない??  俺は慌てて席を立ち、鏡をのぞき込んだ。     
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