2047人が本棚に入れています
本棚に追加
女が俺をのぞき込む。真っ青な瞳が異国人を思わせるが、顔の作りは日本人だ。カラコンでもしているのか。コスプレイヤーなら珍しくはないが、それにしてもふたりとも薄着だな。Tシャツの膨らみからポッチが少し見えているような、そうでもないような。タイトなスカートは短すぎね?
「ダメだ、ユウは完全に酔ってる。美芳(ミヨシ)、とりあえず工房まで連れて行こう。肩を貸してくれ」
「はい、春美(ハルミ)姉さん」
「ふぁあ?」
もう好きにしてくだひゃひ……。
ふたりに持ち上げられて運ばれながら、俺はまた眠りに落ちていた。
そこが、神的なものとのやりとりもチートな能力も与えられずにやってきた異世界であることを俺が知るのは、目が覚めてしばらく経ったあとのことであった。
最初のコメントを投稿しよう!