夜の地図

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 コツンコツンその音はドンドンと近づき、ただ私は見る事しか出来なかった。  すると画面の端から影が現れ、それを見つめていると髪の長い女が現れた。髪の長い女はこちらを見つめて不気味に笑っていた。  私はその恐怖に耐えきれなくなり、スマホを放り投げ、自分の理解できる範囲を超えたからか、スマホを放っておいて窓に近づいた。外はもう暗くなっていた。今日は満月。  ただ月を眺めぼーっとしていた。ぼーっとしたままスマホを拾い上げスマホに目を落とした。女がまた映っていたが場所を移動しており、女はまだ歩いている。それを追うようにストリートビューも移動している。ストリートビューの中も不思議と満月だった。  スマホを見続けていると自分の知っている地域を女が歩いていた。  満月とあの場所からこの地域、今私の元に向かっているのではないかと考えた。  正解だと言わんばかりに女はこちらを向いて笑った、自宅の電気が急に消え、  私は玄関に向かっていた。こんなところにはもういれない。震えた手でノブを乱暴に回したがなぜか開かず。電話は通じずスマホの画面ではジリジリと女が近づいている。  異変を他人に伝えようと狂ったように壁を叩いたが音がむなしく響くだけで、大声を出したが意味もなく。  女は十秒もすれば家に着く距離まで近づいていた。スマホの画面が私の家を映した。  その画面を見ると私と女が映っていた。見上げると先ほどまで誰もいなかった場所に女が立っており。  私は荒げ必死に抵抗しようとするも声も体も動かず。女が私の首に両手を持ってきてもただ見つめるだけだった。  私はそこで意識がなくなってしまいました。
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