真夜中

山を登りきり 下って行くと、やがて畑が広がり…家も所々に出てきて、視界が変わって行く。
平地に下りたその先は、暫く向こうのＴ字路まで、直線が続く。

直線に変わった中程に、車道の端に いつも花束が飾られる場所がある。
萎れて枯れる頃には、新しい花が差し換えられる。
雪に埋もれる時期以外は、常に花がある場所。

真夜中に通る時は、真っ暗でもライトが花を照らし出すので、意識して目線を前方へと向ける。……見ないで、花束の理由も考えないようにする。

そして、危ない運転はしないようにしよう。と、心に思う。