セミ

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 暑い暑いと思いながらも、外に出なきゃならないときは多い。  日差しに焼かれて道を歩くと、道の真ん中にセミがぽつんと置かれている。  足を開いて仰向けになっているから、まあ生きてはいるだろう。  このままじゃ車や自転車に轢かれんとも限らんなと思ってつまみ、ぺーいと端に放る。  放るとにわかに羽を動かし、青い空へと飛んでいった。
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