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「どうだ、私も魔王らしくなっただろう?」
「ええ」
「へへへ!でも、まだおかあさん程じゃないけどね!」
胸を張りながらメルルは興奮冷め止まないと言った様子だ、そんなメルルを二人は温かく見つめる
「さあ、今日は待ちに待った晴れの舞台です。メルル、あなたに渡したいものがあります」
「え、なーに?」
タルルは紳太郎に目で合図を送り、懐にしまっていた腕輪をメルルの腕に嵌めた
「それは、私が大切にしていた腕輪です。これを、あなたに託します」
「え、おかあさん、良いの?」
「ええ、その腕輪にはバルニアの加護が宿っています。どんな時でもこの腕輪があなたを守ってくれます」
「そうなんだ……、ふふ、すっごくカッコいいね!これ!!」
五つの宝石が埋め込まれた腕輪、それぞれ色が違うこの腕輪を気に入ったメルルは目を輝かせながら見つめていた
「さーて、それじゃ、俺は花火の準備をしてきますね」
「ああ、盛大に盛り上げてくれよ?」
紳太郎が三人に手を振り、花火打ち上げの準備に向かう、シャマは視界を務める為、メルルとタルルを連れて式場へと向かった
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