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優しき魔王様
気が付くと周りは荒野、目の前には石造りの見るからに魔王城、当然、門の前には門番が居た、鋼鉄ボディの見た目通りのアイアンゴーレム
「え、うそ~ん…」
いきなり振り下ろされた戦斧の一撃が俺の体を立て真っ二つに切り裂かれた、痛いなんてもんじゃない痛みで俺は気を失ってしまった
「……」
再び、気が付いた時には牢屋の中にいた、湿り気が酷い少し暑苦しい牢屋の中で目が覚めた俺は体をさする、怪我がない事に気付いた
「おー、奴隷が目覚めたぞ!」
「ひっ」
牢の前に立っていたのは2メートルほどのミノタウロスがいた、デカくてゴツイ、先程出会ったアイアンゴーレム程じゃないがそれでも、あ、戦ったら死ぬと思えるほど強そうなミノタウロスは俺を見てニヤニヤしてい牢を開けた
「さあ、仕事だ!!さっさと出ろ!!」
「い、痛い痛い!!」
髪を掴んで連れていかれたのは鉱山だった、大勢の奴隷の人間がすでに鉱石の採掘を行っていた
俺もつるはしを持って働かされている、見た目通りの重労働だ、蒸した空間の中で働かされて俺は再び熱中症で死んだ時を思い出した、ああ、また死ぬんじゃないかと
その時だ、予想外の人物がこの鉱山に現れたのだ
「ゆ、勇者が来たぞ!!」
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