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「……」
余りの迫力に、メルルは驚くのを我慢していると、彼女の肩をタルルがそっと手を置いた
「メルル、この光景を忘れてはいけません」
「おかあさん…」
「今、貴方が見ているのは、これから貴方が守るべき魔族たちのほんの一握りに過ぎません……。この世界にはもっと多くの魔族たちが生きているのです。そして、これからもっと多くの守るべき魔族が増えていく、……今日から、あなたの本当の戦いが待っているのです」
「……わたし、大丈夫かな?ちゃんと魔王としてやってけれるかな?」
「一人じゃ無理かな?」
「えっ!?」
意地悪な事を言うタルルに不安そうに涙目になるメルルにタルルは抱きしめながら言った
「私だって一人じゃ何もできないわ、今でもね。だから、シャマたちや紳太郎がいるの」
「ええ、私たちはメルル様の為に、これから尽力を注ぎます。だからこそ、メルル様、タルル様のように私たちをお導きください」
「……うん!」
会場の下から聞こえる歓声の声、祝福の声にメルルは気を引き締めた、彼らの為に、そして世界中の魔族の為にこれから自分が頑張るのだと
「みんなー!これからよろしくねー!!」
「メルル魔王様万歳!」
「メルル魔王様万歳!!」
この歓声に、安堵を抱いていた者が多いが、特にその中でも紳太郎は胸を撫でおろしていた
「おめでとうございます。メルル様……」
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