真夜中のジョギング走者

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 深夜零時過ぎ、今日も私はそっとカーテンを開ける。  たったったったっ  規則正しい足音が聞こえ、今夜も彼が走ってくる。  私の部屋は通りに面した二階にあり、すぐ目の前には自販機が置いてあった。  その自販機の前を通り過ぎる彼は、まだ若い青年で、真剣な顔が少しだけ格好いい。  私はいつもカーテンに隠れながら彼を見送る。  今日も、頑張っている彼にエールを送りながら。
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