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しばらく時間が経った後、立花はラボン地方の地図を片手に計算をしていた。
「この辺りかな、彼の性格を考えると‥怪しいのは‥」
そう呟くと立花は地図に印を付けた。
「おそらく、この場所に潜伏している可能性が高い。しかし、ここは‥」
地図の印の地区は通称【魔界に最も近い森(デス・ポイント)】ラボン地方最大のモンスターの巣だった。
「彼もとことん性格が悪いねぇ、特定されるところまでは計算済みか」
立花は苦笑いする。
「さあて、私とニーナくんだけで果たしてここまで行けるかどうか‥」
立花は腕を組みながら考え込んだ。
その時、立花の部屋のドアが開いた。
「先生、言われたものを買ってきましたわ。あと‥」
ニーナが何か言おうとする前に、
「何だ、汚い部屋だな。もう少しマシなところは無かったのか?」
レオンが文句を言いながら入ってくる。
「おやおや、珍しいお客さんだねぇ」
立花は少し微笑みながら迎えた。
「死神の居場所を教えて貰うぞ。言っておくが、隠してもいい事は無いと思え」
レオンは高圧的に追求する。
「なるほどねぇ、君もフィリップにやられてしまったということか」
立花は髭を触りながら頷いた。
「余計なことはいい。教えるのか教えないのかはっきりするんだ」
レオンは大きな声を出している。
「もちろん、教えましょう。ただし条件を聞いてもらうよ」
立花はニヤリと笑って答えた。
約束の時間まで後、19時間10分
第30話に続く
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