第29話:魔力の波動と緋色の筒とデス・ポイント

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しばらく時間が経った後、立花はラボン地方の地図を片手に計算をしていた。 「この辺りかな、彼の性格を考えると‥怪しいのは‥」 そう呟くと立花は地図に印を付けた。 「おそらく、この場所に潜伏している可能性が高い。しかし、ここは‥」 地図の印の地区は通称【魔界に最も近い森(デス・ポイント)】ラボン地方最大のモンスターの巣だった。 「彼もとことん性格が悪いねぇ、特定されるところまでは計算済みか」 立花は苦笑いする。 「さあて、私とニーナくんだけで果たしてここまで行けるかどうか‥」 立花は腕を組みながら考え込んだ。 その時、立花の部屋のドアが開いた。 「先生、言われたものを買ってきましたわ。あと‥」 ニーナが何か言おうとする前に、 「何だ、汚い部屋だな。もう少しマシなところは無かったのか?」 レオンが文句を言いながら入ってくる。 「おやおや、珍しいお客さんだねぇ」 立花は少し微笑みながら迎えた。 「死神の居場所を教えて貰うぞ。言っておくが、隠してもいい事は無いと思え」 レオンは高圧的に追求する。 「なるほどねぇ、君もフィリップにやられてしまったということか」 立花は髭を触りながら頷いた。 「余計なことはいい。教えるのか教えないのかはっきりするんだ」 レオンは大きな声を出している。 「もちろん、教えましょう。ただし条件を聞いてもらうよ」 立花はニヤリと笑って答えた。 約束の時間まで後、19時間10分 第30話に続く
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