第4話:砂浜と見出しと下手な英語

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人里に着くまで体力が持ちそうか不安だったが、幸運なことに杞憂に終わった。 「良かった‥。やっと見つけたよー」 1時間ほど歩いたところで、数百メートル程先に2人が立ち話をしている様子が見えたのだ。 「とりあえず遭難は免れた。本当に助かった」 歩く速度が次第に早くなった。 近づくにつれて、目の前の2人の顔がはっきりと見えてきた。 「ありゃ、まさか‥」 あたしに不安が戻ってくる。 1人は金髪に青い目をしていて、もう1人はスキンヘッドだけど、青い目をしていてギリシャ神話の彫刻みたいな顔立ちだった。 この状況で考えられる可能性は2つ。 1.2人はハーフか外国人だけど、ココは日本である。 2.ココは海外である。 (お願い1番でありますように!) 心の中で懇願した。 (話しかけるの超怖いよ?。そもそも日本語通じなかったらどうしよう?英語で話すべきかしら?うーんもっと英語の勉強してれば良かった) (勇気を出すのよ涼子!ええい!) 「ハロォ、キャンユウスピィクジャパニイズ?」 震える声で2人に話しかけてみた。 「‥‥‥‥」 1秒が永遠に感じられる程長かった。 金髪の男が答える 「ちょっと良く聞き取れなかったのですが、何か言いましたか?」 (キレイな日本語だ。良かった?助かったんだ) 全身の力が抜けてしまった。 しかし、数分後安心してしまったことを、後悔してしまうことをあたしは、知る由も無かった。 第5話へ続く
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