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「よしっ。それじゃあ正式に私と涼子くんは探偵と依頼人の関係になった。私から依頼人に、お願いすることは基本的には1つだけなんだ。それは‥」
立花は今までで、一番真剣な顔をした。
「何があっても私のことを、【信頼】すること。この約束が私との契約書の代わりってことになる。これさえ守ってくれれば、私はどんなことをしてでも依頼を完遂させてみせよう」
立花は胸をドンと叩いて宣言した。
「私を【信頼】してくれるかね?」
立花はじっと、あたしの目を見つめた。
「【信頼】します。よろしくお願いします」
あたしも、見つめ返しながら答えた。
「君は素直で良い子だねぇ。お父さんもいい人なんだろうな。エクセレント!これで契約成立だ。ニーナくん、君も自己紹介したまえ」
立花はニーナの方を向いて話しかけた。
「先程は突然失礼致しました。私、ニーナ=フィル=セイファーと申します。立花先生の探偵助手をさせてもらっていますの。ニーナと呼んでくださいまし」
促されてニーナは自己紹介と共に頭を下げる。
「よろしくお願いします。ニーナさん」
あたしも頭を下げた。
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