第8話:契約と信頼と依頼人

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「よしっ。それじゃあ正式に私と涼子くんは探偵と依頼人の関係になった。私から依頼人に、お願いすることは基本的には1つだけなんだ。それは‥」 立花は今までで、一番真剣な顔をした。 「何があっても私のことを、【信頼】すること。この約束が私との契約書の代わりってことになる。これさえ守ってくれれば、私はどんなことをしてでも依頼を完遂させてみせよう」 立花は胸をドンと叩いて宣言した。 「私を【信頼】してくれるかね?」 立花はじっと、あたしの目を見つめた。 「【信頼】します。よろしくお願いします」 あたしも、見つめ返しながら答えた。 「君は素直で良い子だねぇ。お父さんもいい人なんだろうな。エクセレント!これで契約成立だ。ニーナくん、君も自己紹介したまえ」 立花はニーナの方を向いて話しかけた。 「先程は突然失礼致しました。私、ニーナ=フィル=セイファーと申します。立花先生の探偵助手をさせてもらっていますの。ニーナと呼んでくださいまし」 促されてニーナは自己紹介と共に頭を下げる。 「よろしくお願いします。ニーナさん」 あたしも頭を下げた。
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