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「まさか、もう犯人を特定したと言うか?しかし、あの無差別殺人の犯人をどうやって?」
スタンレーは驚いていた。
「んー、先ず最初に申し上げるのは、あれは完全にノーマン氏ひとりを狙った犯罪だということですねぇ」
立花はスタンレーのセリフを否定した。
「だが、彼の持参したシャンパンには毒は入ってなかったのだろう」
スタンレーは反論する。
「そうなんですよ。ところで私は死体についてかなり詳しく観察することで、毒殺されたという結論に至りました。しかしですねぇ、一人だけ最初からノーマン氏が毒によって殺されたと見抜いていた方がいるのです」
立花は、だんだん興奮気味で話している。
「それは、クラウドさん。貴方です」
立花はゆっくりとクラウドを指差した。
「ちょっと待ってくれよ。俺はそんなこと見抜いてなんかないぜ!」
クラウドは大声で否定した。
「いいえ、最初にはっきりとおっしゃいました。【どうして、お前が毒殺されなきゃいけないんだ?】と。いやあ不思議でしたよ。まだ、殺されたことすら分からなかったのですから」
立花は腕を組むようなポーズをした。
「そんなこと言った覚えはない」
クラウドは泣きそうな顔で言った。
「あら、私も近くに居たけど言っていたのは聞いてたわよ」
フィリアが援護射撃する。
「そういえば、言っとったの」
スタンレーも続ける。
「わかった。確かに言ったかもしれない。でも俺じゃねぇ信じてくれ」
クラウドは青ざめていた。
「クラウドくん。残念だよ、君が人を殺すだなんて‥。おい!早く拘束せんか」
スタンレーは部下に命じる。
「本当だ、俺は殺してなんていない。何でもする信じてくれー」
クラウドは絶叫した。
「はい、ストップ。無実の人を拘束までするのはいただけませんねぇ」
立花は拘束しようとした、スタンレーの部下を止めた。
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