第21話:船酔いと泥棒と鎌鼬

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「ニーナさん、先程から落ち着きがなさそうですが、大丈夫ですか?」 あたしは、気になって仕方がなくて聞いてみる。 「えっと、涼子様?だっ大丈夫ですから、お気になさらずにいてくださいまし」 ニーナの顔は全然大丈夫そうでは無かった。 「いやあ、まいったよ。この国はやたらと書類の分量が多いねぇ」 立花が戻ってきた。 「今日はもう宿に入ろうか、明日早めに出たいしね」 立花はチラッとニーナを見て言った。 「そうですわね。行きましょう皆さん」 ニーナは立ち上がり、早足で歩いた。 「今日のニーナさん、いつもと違う感じがしませんか?」 少し歩いたところで、あたしはこっそり立花に聞いてみた。 「そうかい?私は特に気にならないが‥」 立花は一言だけ答えて何も言わなかった。 (絶対に何か知ってる) あたしは、我慢出来なくなってもう一度立花に話をしようとした時‥
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