第三章 『瞳に映るもの』

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「あなたさえよろしければ、手伝ってもらえたらと思っています」 「はい、ぜひ。嬉しいです」 私は強く頷いた。 あの石造りの洋館が、小さな美術館兼カフェになる。 「お手伝いできるのが、楽しみで仕方ないです」 両手を合わせる私に、ホームズさんが少し愉しげに目を細める。 「おおきに、葵――」 ホームズさんの手が頬に触れて、彼の顔が近づく。 吸い込まれるように流れていく景色の中、優しく重ねられる唇。 そっと唇を離して、私たちは寄り添う。 瞳に映る、愛しい人。 それは、生涯決して忘れることのできない旅だった。 第三章『瞳に映るもの』 TheEND
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