特別番外編『恋するモブ子のドキドキ受け付け業務』①

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「あっ、お客様よ。仕事、仕事」 「はいっ」 返事をして、華林は表向き平静を装い業務へと戻った。 まさか九条さんが私を見てくれたなんて、口が裂けても先輩達には言えない。 だって、そんな事を言ったら嫉妬で険悪になるかもしれないし。 仕事は楽しくやりたいもんね。 ごめんなさい、先輩。 抜け駆けすることになっても、許して下さいね! 大手企業だけに、訪問客は多くて忙しい。 華林は九条の顔を思い出しながら、午前の仕事を終えた。 昼になり時間差出勤の先輩と野沢達が先に昼食を済ませに行き、戻ると今度は華林が社員食堂へ向かった。 ランチセットを頼んで、空いてる隅の席へと腰かける。 それから手早くランチを済ませる。 昼食タイムは一時間あるので、仕事に戻るのはまだ余裕があった。 華林が早くランチを済ませるのには理由がある。 それは…。
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