特別番外編『恋するモブ子のドキドキ受け付け業務』②

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居酒屋で慰めて貰った華林は、愚痴を盛大に吐き出してから店先で先輩達に別れを告げた。 別方向へとヨロヨロ帰宅する。 酔っていたからか、方向感覚も可笑しくなり駅までの道を探すため地図アプリを開いた。 「え~っと…どこだ、ここは」 それからポチポチと操作して、駅までの道順を調べる。 自分の位置が表示され、駅までの経路が青色の矢印で示された。 「はいはい、はいっと。ここ真っ直ぐね~。…でも、こっちの方が近道なんじゃないの?」 大抵こういう地図は、大通りを示すようになっており、遠回りになることもしばしば。 「ま~がろっと」 地図アプリを無視して道を曲がり、華林が疲れきった表情で歩いていると、何やら周囲は独特の雰囲気を醸し出していた。
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