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華林はスマホを取り出すと、アルバムからひとつの画像を取り出した。
「はぁぁ~カッコイイ…」
そこに写るのは、九条。
なかなか表に出てこないけれど、本社勤務。
それも受け付け嬢という職柄、最低でも一日一回は確実に顔を見ることが出来る。
初めはキャリアバリバリと働きたかったが、今は受け付けに配属されて良かったと思っている。
ありがとう、人事の人。
画像の九条を見つめて、思わずフフフッと笑った。
かっこよすぎて、笑うしかない。
実は、この会社にも多くのデキル男が揃っている。
けれど、彼を前にすると全てが霞んでしまうのだから仕方がない。
華林はモテないワケではない。
社内で声だって掛けられるし、ナンパもよくされる。
けれど、九条を間近に毎日見ていては審美眼が磨かれ過ぎて困るのだ。
それから画像を閉じると、次にアプリを起動させた。
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