特別番外編『恋するモブ子のドキドキ受け付け業務』④

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自動ドアが開いて入ってきたのは、この場に相応しくない人物だった。 「あの子…どこかで…」 華林は彼が目の前まで来てその顔をしっかり見ると、ある日の記憶がフラッシュバックした。 ソワソワ何処か照れた表情でやって来た少年は、見間違う筈もなく。 あの頃より少し印象が違う。 美少年では無いのだが、大人に向かって成長するどこか危うい何かがあった。 愛された人間が、隠しきれない蜜を溢している。 淫靡な物を感じて、思わずドキッとした。 「あの…すみません、」 「はい。九条社長ですね?」 少年が何か言う前に、華林はニッコリと優しい笑顔で応対する。 少年の九条に愛されて綺麗になっていく姿が羨ましくありながら、何故か嬉しい気持ちにもなる華林だった。
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