第二章

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第二章

 あの日から数日、僕は毎日公園で松田詩織と会い、おしゃべりをした。 約束したので、学校では 親しげにはしないようにしている。 変わったのは、朝夕の挨拶で「アイコンタクト」している ことだろうか。 特に帰り際の挨拶では、「さよなら」の一言の間に (今日も行く?) (うん) と「目で会話」をしている..と、僕は感じている。 (ちょっとした密会..かな?) ふたりだけの秘密(..多分)というのは、特別感があってワクワクする。 彼女はクラスの中で特に目立つ方ではないが、落ち着いていて清楚な雰囲気が男子の間では人気なのだ。 そんな彼女と「密会」をしているのだ。ランクアップした気分だ。  待ち合わせているわけではない。しかし、既に僕はトレーニングのため..というより 彼女に会うため にこの公園に走って来ているのだった。 彼女も...きっと......ん?... ...彼女はなぜこの公園に来ている(いた)んだろう? 最初に会ったときに聞いておけば、どうということはなかっただろうが、聞きそびれてしまった。今となっては、聞きづらくなってしまった。 しかし、チャンスは向こうからやってきた。     
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