君色に染まる。

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「葉月くん」 「ん?」 「あのね、私…」 そこまで言ったとき、目の前がフッと暗くなった。 ポトッと地面に落ちた珠は、もう葉月くんを照らしてはくれなくて。 終わった恋をどんなに引き摺ったってもう遅い、ということなんだろうと思った。 だから諦めたように口を噤み、喉まで出かけた言葉を飲み込んだ瞬間ーーーー
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