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「一万人にひとり逆モヒカンですからね。レア坊主ですよ」
「いらんでしょ、六苦宗どんだけいるんですか」
「これくらいでいいだろう」
「え、なに」
「つぎはあなたたちの番だ。そちらのお嬢さんから自己紹介を」
「いらんいらん! 持ち時間がなくなる!」
「じゃああとで個人的に……」
「電話してのジェスチャーすんな! 生放送、全国だぞ」
「そういうの気にしない派なんで」
「しろ!」
「あー、こないだのホラー番組見た? 見てない?」
「見たけ「なんだかんだいちばん怖いのは人間ってオチですはいありがとうございました」
「端折んな! なんだかんだ説明するのが大事! なんだかんだのためにここまで――」
「個人的に……」
「だから小声で電話してねはいらん!」
「ぜろきゅーぜろ」
「言うな言うな!」
「ところで『名無しの権兵衛』って矛盾してるよね、名前あるじゃんアゼルバイジャンみたいなね」
「ああ、話題が飛びすぎて入ってこない」
「名前を発明したのってまじ革命だと思うわ。名前という発明のすばらしさを共有したい! 母方の旧姓でいいから教えて!」
「それ聞いてどうなんだ!」
「……うぉ……おまえ、何言わせるつもりだよ……!」
「何するつもりだよ!」
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