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ボクがアナタの心を埋めてみせます
彼はシャドーの事件が起きる前から私のことが好きだったらしく、
私のことをずっと探してくれていたらしい。
制服をボロボロにしてまで私を探してくれた彼がいとおしい。
私から拳銃をすぐに奪いそれを石で壊した彼が頼もしい。
顔を泥だらけにしながら魚を捕まえ料理してくれる彼が可愛いらしい。
彼と会ってから
家族や親友を失った私の心は満たされていった。
それでも夜になると私の中から1体ずつシャドーが出現していた。
研究施設にいたとき、
私の心の闇がシャドーを生み出しているのだという仮説が立てられ、私は何度も心を満たそうとした。
でも彼は
「もちろん、事件が早く終わればいいですけど、これは事件のためじゃない。ボクがそうしたいから……こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、ボクは事件が起きた事に感謝しているんです。たぶん、ボクは事件がなければ一生、先輩に声をかけることもできなかったから。」
顔を少し赤らめながらそう言った。
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