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殆どが白い布団で顔に白い布をかけられてストレッチャーで運ばれてくる。
シルバーのファスナーが付いた袋に入れられて来ることもある。
以前、袋に入った状態で撮影台に載せ撮影すると、いきなり足の画像がモニターに写り、頭と足が逆と気づいてみんなで笑いをこらえたことがある。
夜中のテンションは普段と違う、なんでもないことがおかしく、うける…
またある時は、 布を顔にかけた遺体がやってきて撮影台に載せると、ついてきた医師が
「この人はすげぇぞ、目開けて死んでるぞ、ほれ」
と言って布を外したこともある。
あの時の視点の定まっていない、濁った瞳は今でも覚えている。
デリカシーのかけらもない医師…
思い出して怒りを感じる。
などと回想しているとCT装置が立ち上がる、準備できました、と救急室に電話を入れる。
これからやって来る遺体はどんなだろう、怪我はあるのかな、体液が漏れてたりして、首がとれている遺体も以前あったな…
想像はどんどん膨らんでいく。
「お待たせしましたー」
相変わらずテンションの高い看護師2人が勢いよくストレッチャーを押してやって来る。
白い布団、顔には白い布
「じや、移動しますよー、せーの」
3人で体を撮影台に載せる。
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