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「俺は、壊滅した世界でも生きたいと思うくらいの恋がして見たい」 ヒュッと喉がなった。何と言う殺し文句だ。そしてハードルを上げてくる。 「わかりました。私、頑張ります」 「で?どうするの?」 「え?」 「弓道場にいる意味あるかな?これじゃいつもと変わらないけど」 そう言われるとそうだ。変わったことをしたほうがいいんだろうか。うん。それで何か見えるかもしれない。 「先輩、私と一緒に外を見て回りませんか?最後と言われると、きちんと見ておきたくて」 「いいよ」 私たちは、制服に着替えると、どこに向かうか話し合う。 「へぇ。学校のすぐそばに住んでたんだ?」 「はい。先輩はどの辺ですか?」 「俺もそう遠いわけじゃない。今交通機関も乱れてるだろ?遠い奴はまず来てない」 あっちの方と指をさす。 目の前を数人の小学生が駆けて行く。何とはなしにそれを目で追って、次の瞬間、私は叫んだ。 「危ない!」 悲鳴と怒声が聞こえて、少年の一人が道に吹っ飛ばされた。__ひき逃げだ。 今は、誰もかれもが、自分たちのことで精一杯だ。離れていた家族に会いたいとか、ひき逃げ犯にもそうゆう理由があるのかもしれない。 「大丈夫?救急車呼ぶ?」 「待て、北村。救急車って今出てるのか?」 「でも……」 「大丈夫。お姉ちゃん、僕、これから遊びに行くんだ。もうあんまり遊べないから、みんなと一緒にいたい」     
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