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「一般人にはこの業務形態ってなかなかわかってもらえないでしょうからね」
「七海は彼女いんの?」
「いるように見えます?」
「うーん。多分いない」
「何でそう思います?」
「いや、勝手なイメージだけどさ、女ってやっぱり男らしいやつが好きなのかなって思うし。あ、七海がそこまで女っぽいって言ってるわけじゃなくて、なんていうか…」
「フォローはいいです。女顔だって自覚してますし」
拗ねたわけではないがすっぱり言い返すと、傷つけたかと心配になったのか、宮沢が苦笑した。
「まあ、そういう顔が好きな女もいると思う。うん」
「別にフォローはいいって言ってるじゃないですか!」
逆に傷つく。
女好きというわけでもないし、モテたいわけでもないから構わないが。そう言うと強がって見られるからもうこの手の話題になると逃げている。今は仕事に専念している。恋愛なんて元々興味もないし、無理やり恋人を作りたいとは思わない。
「でもこの仕事してたら女と出会うきっかけってほとんどないから覚悟しとけよ」
「事務にも女性はいるじゃないですか」
「そこで可愛い子が入ってみろよ。飢えたハイエナどもが一斉に手をつけて、あっという間に結婚、妊娠、育児休暇。しかも三年で済まなくて三人も産めば十年くらい取りっぱなしで在籍したまま顔も見たことない女性職員がわんさかいる」
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