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「それなら答えは出てるじゃないですか。官僚の仕事は嫌でも、警察の仕事は嫌じゃなかった」
「そうだね」
「その若さであれだけの指揮を執れる官僚はいません」
むしろお坊ちゃん官僚にはない強靭な精神力と才能がある。それはいくら詰め込みのお勉強をしても得られないものだ。その才能に早くに気づいていたからこそ、成し遂げられると見込まれたからこそ、恭一郎は手に入れたがった。
「あの水落さんに太刀打ちできるほどの人間は他にいません」
「別に水落くんは敵じゃない」
「でも今課長がいなければますます警察は特捜部の支配下で苦戦を強いられます」
「つまり合同捜査が終わるまでは僕が面倒を見なきゃいけないってこと?」
「そうしてほしいです」
「ねえ、それが僕の長年に渡って計画した結末? 無様じゃない?」
だから、不満なら自分で考えろ!
こっちは知ったことじゃない。自分が勝手に策略して勝手に父親を失職させて勝手に死のうとしただけだろう。そこまで勝手にやったのなら、今後のことも勝手にしろ!
「あ、怒った」
「よくわかりましたね」
「じゃあ自分で考えろ! って顔してる」
「そう思ってますから」
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