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「ああ・・・そうか」
森羅堂は自分の白衣をひっばって皺を伸ばすと玲子に向き合った。
「とにかく今日いらっしゃった要件を聞きましょう」
玲子はポケットに入れていた医師の所見を出した。保険会社に提出する為の書類として作成してもらった。
「これを読んでみて」
森羅堂は玲子から書類を受け取ると、びたりと静止して読み始めた。
所見の欄はとても小さくて、淡々と書かれた内容は祖母の容体がいつ死に直結してもおかしくないと断言しているのだった。
保険会社に提出すれば生前給付金が貰えるので、祖母のお弟子さんである保険レディを副業にしている占い師に手続きを頼んでいた。
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