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【4】座敷童の主張 2.
④座敷童の主張
②
鬼塚の会社を出ると昼を少し過ぎた時間になっていた。
日差しが強烈にアスファルトを照り付けてくるが逃げ場はなく黙々と歩くしかなかった。
森羅堂は白衣をパタバタ言わせながら川沿いの道を先に立って歩いていく。
その後ろを玲子はついていきながらさっきの異変が気になってしょうがなかった。
異臭を使う魔法を考えてみたが数が多すぎて絞り込めない。
魔女だけではなく錬金術師も化学反応からガスを発生させる技を使うし、妖精や精霊といった存在は自分たちのテリトリーを守る為に霧や異臭のする樹木を使う。
人間ベースの魔女は精霊や妖精のテクニックを長い時間かけて盗んだり真似したりして術式として確立してきたのだ。
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