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「月依・・・」
「煩いわよ。」
「月依・・・」
「落ち込んでいるの?」
「なんだよ。」
「落ち込みなさい。こんなとき傍に誰も居ないのは、あなたの所為よ。」
嫌味を言って笑った。
「お前・・・」
「馬鹿ね。」
涙を見せる彼の頭を撫でた。
「っ・・・」
手をギュッと強く握る。
「本当に、馬鹿なんだから・・・」
髪を優しく撫でる。なんとも言えない時間だった。
》 》
〝愛〟が欲しいと思った・・・。でも、渇望しても与えられることがないのだと思い知った。
同じくらい与えなければならないのだと、知った。
欲しくて欲しくて・・・手を伸ばしても虚しさだけが募った。
与えられるようにならなければ〝愛に居場所〟を作ってあげられないのだ・・・
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