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「月依さん・・・」
稲穂の海の絵を彼女だと思っている。この想いが枯れない。
「必ず迎えに行くから。待ってて。」
画家になることを応援し支えてくれた彼女を手放すべきではなかったと、ようやく思い知った。だから元婚約者に逢って居場所を突き止めるつもりだ。
最後まで夢を応援してくれた彼女を。
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朽ちて逝く・・・なにもかも。
独りぼっちの世界も崩れていく、跡形もなく。
神様の居ない世界で生きて死に逝く。誰かに惜しまれることもなく、哀れまれるままに・・・。
私が生まれた意味は、なんだろう。なにか理由があったのだろうか。
〝愛〟を求めて裏切られて奪われて手放して・・・この渇望に終わりはないのに。終わることがないのに。
そっと終わる。
独りだった、私の全てが・・・・・・
ただ、ほしいのは・・・
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