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自分でも呆れるくらいに感情のこもっていない受け答えだった。
自分は、独りで死に逝く身。母親にもならず。
義理の娘の出産を心配している女性になんと言えばいいのか判らない。真逆の境遇過ぎて別世界の話しのように感じてしまう。
「ごめんなさい。こんな話し月依ちゃんにするなんて・・・」
「いいえ。いつもあの子を気遣って下さってありがとうございます。宜しくお願いします。」
「ええ、任せて。きっと元気な子が生まれるわ。」
「はい・・・」
返事が上手く出来ない。他人の祝福をしている場合ではない。その感情に押し潰されそうだった。
「じゃあ、またね。」
「はい、さようなら。」
手を振って屋上を先に後にする女性の背中を切なく見送った。
何度も願った。彼女の娘になりたいと・・・しかしいまは、遠巻きに見つめることしか出来ない。
「遠いなぁ・・・」
折角逢えたのに。
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