◇13◇ 愛の居場所

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   「わざわざありがとうございます。」  ペコッと頭を下げてやって来たエレベーターに乗り込んだ。 「はっ・・・」  自分の希望を打ち砕いた子がこの世に生まれた。逢いたいような、逢いたくないような複雑な気持ちが入り交じる。  頭痛と目眩が強くエレベーター内で蹲ってしまった。  その日の記憶は、そこまで。  》 》  頑張ったって無意味だ。だから受け入れなくてはならない。  頭では、よく判っている。けれど、心が素直に返事をしない。  ジタバタしている場合じゃない。判っている。  今さら求めても無理なのは、判っている・・・。それでも求めてしまう。  〝愛が〟、〝愛が、欲しい〟・・・と。  ない物ねだりな人生がもうすぐ終わりを迎える。  私の〝愛〟は・・・・・・  《 《  数日後面会時間が終わる少し前に産婦人科の病棟を訪れた。   
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