◇13◇ 愛の居場所

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   「あの、鈴村 瑠々の姉です。」 「ああ、お姉さん。覚えていますよ。赤ちゃんに逢いに来られたんですね。お母さんは、疲れて眠ってますけどどうぞ。」 「抱いても、いいですか?」 「もちろんです。だぁ、どうぞ。」  自分を覚えていてくれた看護師に連れられて新生児室に入る。 「さぁ、頭を支えて下さい。」 「はい・・・」  柔らかい赤ちゃんを抱くとミルクの匂いがする。 「・・・初めまして。」  温かい体温が伝わり涙が自然と零れた。 「私の代わりに2人をお願いね、赤ちゃん。」  そっと囁く。 「可愛いね。  あなたの人生が倖せでありますように。」  静かに額にキスを送る。 「ありがとうございました。妹には、私が来たこと言わないで下さい。また来ますから。」 「はい。」 「それじゃあ。」  看護師に挨拶してエレベーターホールに向かう。   
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