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おざなりにページをめくる私の手が、ある記事で止まった。
「ん?な、なんですか?この証拠隠滅方法の特集って?」
突然の毛色の違う記事の登場に私は狼狽えていた。
「おや?必要ございませんか?賃貸で音楽をされると隣人の方と口論になったりする方もいらっしゃるので、必要かと思いましたが・・・」
営業マンの言葉を受けると、私の中の時間が静かに止まった。
そして、再び動き出すころには額からは冷たい汗がしとどに流れる。
「あんた、一体どこまで知ってる?」
私がどすの利いた声で問いかけると、さっきから気味の悪い笑みを浮かべていた営業マンは急に表情を無くした。
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