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「はぁ……」
「その言葉に感動した俺は、実際にやってみようと思ったわけよ。
で、学校のやつらに、誰が弱いか聞いたら
『友達のいない、かーとすさいていへん?の岩井』だって」
知らなかった。私はそんなふうに皆から評価されていたなんて。
今更ながら、軽くショックだ。
「じゃあ、つまり、私を護る理由、というのは暴走族の次期ヘッド、に選ばれるため、なの?」
「まーな」
パンをほおばる彼を見つめながら、私はなぜか、少しがっかりしていた。
「あ?なんだよ、暗い顔して」
急に不良が、掌で私の頬をぐにゅっと掴んだ。
私は驚き、それをはらう。
「な、何するの!」
「いや。暗いから、顔。あ、そーだ。
せっかくだし、おまえ、俺のチーム見に来ねぇ?
いいやつばっかだから、きっと友達できるぞ!」
思わず目を丸くする。
チームって、この流れからすると、
おそらく、いや、絶対「暴走族」のチームのことだ。
やばい。なんとしてでも断らなければ!
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