【考え方】

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【考え方】

「私は身体障がい者でレイは精神障がい者。でもそれがなに?と私は思うわけ」 「どんなふうに?」 ―いわゆる、健常者だって人生で転んだり、理不尽な思いを感じるでしょ? ―うん。そうだと思う ―そこで人は二つの選択肢を選ぶ。1つは挫けてしまうか。もう一つが ―挫けないか? ―私はもうどんな手術をしてもこの目に光が届くことはない、でもそれでいいんだ 悔しいとか、理不尽だと思っている感情も背負いながら生きていくって決めたの ―それって辛いでしょ。世の中バカ笑いしてる人がいるのにヒカリさんは負の感情背負うなんて 「人の話は最後まで聞く。負の感情背負ってでも「障がい者間宮ヒカリ」として胸張って生き続けるの。 たとえ目に光が届かなくても、人生くらい輝かせたいじゃん」 「強い考えだなあ、ヒカリさんみたいに私はなれない」 私はまた無意識に下を向いている。 私なんかに、輝く人生、未来はない。 臆病で病気と真面目に向き合えないこんな私なんかに・・・。 「私なんか、いつ病気の症状がどんな形で出て周りに不快な思いさせるか分からない。 私なんか、いない方がいいの」 「えー、レイと話せた楽しい時間をレイは削除しろなんて寂しいこと言うの?」 たのしい?楽しかったの?私なんか相手にして? 「楽しいよ。目が見えなくなったらなぜか友達が疎遠になって、同世代と話せたことすっごい楽しい!だから」 ―レイも歩いてごらん。保志レイしか歩けない、特別で最高の人生を
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