【偶然の出会い】

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【偶然の出会い】

ここはある病院のカウンセリング室。私は病気、体ではなくて心の方。 うつ病、自我障害と診断されてしまった。 当然のように学校には行ってない。あそこは私には刺激が強すぎる。 人がうじゃうじゃいて、色々な会話が耳に入り込み、気分が悪くなった。 「保志さん、調子はどうかな?」 私の担当カウンセラーは若い。30代後半の女性。 いつも温かい笑顔で私に向き合ってくれる。 この先生には大体のことが話せるようになった。もちろん言いにくいことはまだ、言えないでいる。 「どうだろう、悪くはないけど・・・よくもない」 「ということは。いつもと同じ、かな?」 「うん、はい、そうです」 そこから50分先生と話をした。帰り際先生が最後の質問をしてきた。 「保志さんは将来的にどうしたい?」 「私なんかに、将来なんてあるかな。分からない、数日後死んでるかもしれないです」 「そうか・・・困ったね。それじゃあまた次回お話ししましょう」 ペコと頭を下げて診察室を後にした。
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