チョコレートはいらない

　私には日課がある。
　会社に近いコンビニで、朝チョコレートを二箱買うことだ。買うのは絶対に、お気に入りの銘柄のビター味。

　「よく飽きないねえ」なんて友人には笑われるけれど、仕事における主なエネルギー源なのだから欠かすことはできない。行き詰まったら一粒。疲れたら一粒。怒られたら一粒。気がつけば午前中に一箱は確実になくなっているのだ。

　依存症？　そうかもしれない。
　でもそれほどチョコレートは私の人生で大切なモノ。27歳、仕事で消耗するばかりの人生。そんなの何か補充しなければ生きていけない。飴やタブレットなんかも試したけれど、一番気持ちがほっとする、私にマッチしたエネルギー。それがこのビターチョコレート。

でも、もしかしたら私はそれに代わるものを見つけてしまった……のかもしれない。