第四章

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なんでこんな質問を、そんな真剣に訊くのだろうか。まさか私の心の中を読まれているのかと疑ってしまう。 「作業を一人でするんじゃないかな」 どう返答するか迷った末、また遠回しの言葉を選んでしまった。 心做しか、七星くんが顔を歪ませた気がした。でもそれはほんの一瞬で、またいつも通りの表情に戻っていた。 「夏輝ちゃんも当たり前のことを言ってるじゃん」 これが当然、か。 じゃあ七星くんはここに来ないってことかな。 「あ、七星くん」 「ん?どうした」 「作業、しよっか」 なんだろう、この虚しさは。 多分、勝手に距離を感じてるだけなんだろうけど。 今、平然とした顔で話せたかな。嘘ついてもすぐバレるのが私の特徴らしいが。 「夏輝ちゃん」 「ん?」 「何か言いたいことあるでしょ」 「ないよ!なんもない!」 「わかるよ、見てたら」 やっぱり私は嘘が苦手なのは変わらないらしい。幼い頃よりかは成長してると思ったのになぁ。 「ごめん」 「いつもと違うんだもん」 「そんな違う?」 「なんとなく」 その優しい笑顔に涙がこぼれそうになった。ぐっと堪えた。 「怒らないから何でも言って」
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