第二章

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「北斗七星のこと?」 涼しい顔で言われ、恥ずかしさのあまり無言で頷いた。 「なつきちゃんは夏の木?」 「いや、夏が輝くなんですよ」 「あー、いいねえ。僕、夏の大三角って名前がよかったなあ」 それはそれで変な名前だと思うんだけど、と心でそっと呟いた。 * お母さんが熱を出して5日目となるが、まだ熱は下がらないらしい。だから今日も私が作業をする。 「どーも」 慣れた感じで軽く話しかけた。 「ん?あ、なつめ...」 「なつきです」 「ごめん、夏輝ちゃん。夏輝ちゃんだね」 そんな噛み締めなくても、今どきの個性的な名前じゃないから覚えられると思うんだけどなぁ。 「よし!摘果するか!」 「...ん?え?」 「あれ?乗り気じゃない?」 摘果ができないとか言いたくない。プライドが許せない。だけどなんと交わそうか。 そんなことを考えていると「面倒臭いのかな?」という声が聞こえたので、流れで頷いた。 「じゃあ僕が摘果、夏輝ちゃんが摘み取り。それでいい?」 今日、摘果の仕方お母さんにきこう。 そういえば七星くんの服装がいつもと違う。 「今日はジャージなんですねー!」     
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