学校の長い夏休み

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僕と向かい合って立っている二宮金次郎の像は埃だらけ。 横のプールの水は、もう濁っている。 校庭の桜の木たちは、手入れもされず毛虫だらけ。 僕らは役目を終えたのだから、文句も言えない。 十何年も前に最後の卒業生を送り出し、僕らは長い夏休みに入った。 僕らが夏休みに入っても何年か卒業生たちが遊びに来ていた。 やっぱり僕らに夏休みなんてないかぁなんて、夜中にこっそり話していたのだけど、卒業生たちが大人になっていく度に子供たちは顔を見せなくなった。 僕らは役目を終えたのだから、悲しんでも仕方ないのに。 寂しいよ。
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